改善に限界はない



学校、会社、社会では、スピードや量でモノやコトを評価しますが、せめて自分の生活は丁寧で質のよいモノやコトにしたいです。



改善に限界はない

 個人が自己開発を進めれば進めるだけ、その行動は楽なものになる。楽な行動とは、感覚と筋肉が調和をもって、調整されることである。
 
 行動が緊張と無駄な努力から解放されると、楽に行動できるようになるので感受性と識別力が高まるが、そのことがまた一層行動を楽にしてくれる。 そうすると、それまで自分では楽にできると思っていた行動のなかにさえ、不必要な努力があるのを見抜くことができるようになる。
 
 行動におけるこのような感受性は、さらに磨きあげると、ますます精妙になり、ついに一定の水準まで高まる。                   そしてこの線を越えるためには、全人格構成を改善しなくてはならなくなる。

しかしこの段階になると、そこから先への前進は、ゆっくりと少しずつではなく、突然の飛躍によって達成される。                行動ははるかに楽になり、新たなる地平線をもった未知の質を獲得する。



フェルデンクライス身体訓練法〜からだからこころをひらく〜(著者:モシェ・フェルデンクライス、訳者:安井武)よりP118抜粋

フェルデンクライス身体訓練法―からだからこころをひらく

フェルデンクライス身体訓練法―からだからこころをひらく